「自然素材を使った家に住みたい。でも、性能面は大丈夫なの?」自然素材の家づくりに惹かれながらも、断熱性や気密性に不安を感じている方は少なくありません。
結論からお伝えすると、自然素材の家でも、高気密・高断熱を組み合わせることで、快適性と省エネ性を両立することが可能です。自然素材にこだわりたい方や、光熱費を抑えながら快適に暮らしたい方に向けて、素材の選び方や光熱費を抑えるポイントをご紹介します。
岐阜での注文住宅の全体像は岐阜で注文住宅を建てるための完全ガイドもご覧ください。

自然素材と高性能を両立させるメリット
「自然素材の家」と「高性能住宅」は相反するように思えますが、実際には、適切に組み合わせることで、より快適で長く住み続けられる住まいが実現します。
無垢材や珪藻土、漆喰といった素材は、主に調湿効果を持ち、素材によっては一定の蓄熱性も持ちつつ、室内環境の安定に寄与します。
これらを高気密・高断熱の住宅構造と組み合わせると、次のようなメリットが生まれます。
- 快適な室内環境:高断熱で外気温の影響を抑えつつ、自然素材の調湿効果で湿度も安定。ジメジメする夏も乾燥する冬も、室内環境を安定させ、快適性の向上に寄与します
- 光熱費の削減:冷暖房効率が上がり、月々のエネルギーコストを抑えやすい。岐阜の寒暖差が大きい気候では特に差が出やすい
- 健康的な空気環境:化学物質の使用が少ない素材で、シックハウスのリスク軽減が期待できる
- 経年変化を楽しめる:無垢材は年月とともに風合いが深まり、住むほどに愛着が増す
見た目や肌触りだけでなく、室内環境の質を高めてくれるのが自然素材の家づくりの魅力です。
無垢材・塗り壁・自然断熱素材の特徴と選び方
無垢材
一本の木から切り出した天然木材で、調湿効果を持ちます。
湿度が高いときは水分を吸収し、乾燥時には放出するため、湿度変化をやわらげる効果があり、室内環境の安定に寄与します。
| 樹種 | 特徴 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| スギ | 柔らかく温かみがある。素足に最適。ただし柔らかいぶん傷がつきやすい点に注意 | リビング、寝室 |
| ヒノキ | 耐久性が高く、抗菌・防虫性があるとされる | 洗面まわりなど(防水仕上げと組み合わせた場合)、構造材 |
| オーク | 硬くて傷がつきにくい。落ち着いた色合い | ダイニング、玄関(定期的なメンテナンスが必要) |
【選び方のポイント】
素足の気持ちよさを優先するならスギ、傷がつきにくさを重視するならオーク、水まわり付近にも使いたいならヒノキが候補になります。
樹種によって硬さ・色味・価格帯が異なるため、施工事例や実物サンプルで確認してから選ぶのがおすすめです。

塗り壁
ビニールクロスに代わる自然由来の仕上げ材です。
珪藻土は調湿・消臭効果が期待できる素材ですが、製品によって効果に差があるため、素材の品質を確認して選ぶことが大切です。
漆喰は抗菌・防カビ・耐火性が特徴。
どちらも比較的化学物質の使用が少なく、シックハウスリスクの低減が期待できます。
【選び方のポイント】
調湿・消臭を重視するなら珪藻土、抗菌・耐火性を重視するなら漆喰が向いています。ただし珪藻土は製品による品質差が大きいため、純度や成分表示を確認することが重要です。
仕上げのテクスチャーも職人の施工によって変わるため、施工実績のある会社に相談するのがおすすめです。
自然系断熱材
新聞紙を原料とするセルロースファイバー(調湿性・防音性に優れ、施工方法によっては隙間を埋めやすく気密性能の安定に寄与する場合がある)や、吸放湿性により結露リスクの低減に寄与する場合がある羊毛断熱材があります。
断熱と調湿を同時に得られますが、施工の丁寧さが性能を左右するため、実績のある会社に依頼することが大切です。
【選び方のポイント】
調湿性・防音性を重視するならセルロースファイバー、結露対策を重視するなら羊毛断熱材が候補になります。
いずれも施工品質によって性能差が出やすいため、導入実績が豊富な会社かどうかを確認することが最も重要なポイントです。
高気密・高断熱で実現する快適さと光熱費削減
高気密・高断熱について
| 性能 | 内容 | 評価指標 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 高断熱 | 壁・天井・床・窓の断熱性能を高め、外気温の影響を受けにくくする | UA値 | 断熱性能を高めるほど初期費用が上がる。夏の日射対策(軒・庇・Low-Eガラス)とセットで設計することが重要 |
| 高気密 | 建物の隙間を減らし、室内の温度を逃がさない | C値 | 気密性が高いと自然換気が効きにくくなるため、計画換気(第一種または第三種換気システム)の導入がセットで必要 |
この2つはセットで考えることが大切です。断熱性能が高くても隙間が多ければ暖めた空気が漏れてしまい、効果は半減します。
目標とする性能値の目安
- UA値0.46以下:6地域におけるHEAT20 G2グレード相当。岐阜の気候でも少ないエネルギーで快適に暮らせる水準
- C値1.0以下(できれば0.5以下を目安に):隙間を減らすことで冷暖房効率の向上が期待できる
- 窓の性能:Low-Eガラスや樹脂サッシの採用で、窓からの熱の出入りを抑える
高性能な断熱・気密が実現すると、適切な間取り・空調計画を行うことで「エアコン1台でも家全体が快適になるケース」「朝起きたときに寒くない」「部屋ごとの温度差が少ない」といった体感の変化が生まれ、日々の暮らしの質を大きく高めてくれます。
※UA値・C値はプランや仕様により異なります。

光熱費削減の効果
高断熱・高気密住宅では、冷暖房が効率よく機能し、エネルギー消費の抑制につながります。
一般的な断熱仕様の住宅と比較して、HEAT20 G2水準(UA値0.46以下)を達成した場合、暖冷房費の削減効果が期待されます(※条件により異なります)。また、温度差による結露やカビのリスクが減ることで、建物の耐久性向上やメンテナンスコストの削減にもつながります。
※削減効果は建物の規模・間取り・生活スタイルにより異なります。
岐阜の気候に合わせた素材選びと家づくりのポイント
岐阜県南部は内陸性気候で、夏は35度超の猛暑と高湿度、冬は冷え込みが厳しく氷点下になることもあり、年間降水量1,800〜2,200mm程度と多雨です。季節ごとの対策を整理します。
- 夏:珪藻土・無垢材の調湿効果+Low-Eガラスと深い軒で遮熱
- 冬:高断熱・高気密により室内の暖かさを保ちつつ、無垢材の肌触りによって体感的にも暖かく感じやすい。北西面は窓の大きさや配置を調整し、冷気の影響を受けにくい設計とすることが有効
- 梅雨:防湿層+調湿性のある断熱材で壁内結露のリスク低減
- 春:花粉対策フィルター付きの計画換気を導入することで、窓を開けずに換気できる
家づくりを成功させるには、以下のポイントも大切です。
- 「好き」と「性能」の両面で素材を選ぶ:断熱性・調湿性・耐久性も確認。素材・仕様はこだわりの仕様でご紹介
- 施工会社の経験を確認:自然素材は施工の丁寧さが仕上がりを左右します。施工事例で実績を確認
- メンテナンスを把握:無垢材は年1〜2回のオイル塗布が目安。珪藻土は部分的な補修が比較的しやすい素材ですが、施工方法によって異なるため施工会社に確認を
まとめ
- 自然素材と高気密・高断熱を組み合わせることで、快適さ・健康・光熱費削減を同時に実現できる
- 無垢材や珪藻土には調湿効果があり、岐阜の高湿度な夏や乾燥する冬に適している
- 高断熱(UA値0.46以下/6地域におけるHEAT20 G2相当)・高気密(C値1.0以下、できれば0.5以下)は、岐阜の寒暖差の大きい気候において重要な性能
- 岐阜ならではの気候(猛暑・厳しい冬の冷え込み・多雨)に合わせた素材選びと断熱計画が大切
- 自然素材を活かすには、施工経験が豊富な会社選びとメンテナンスの理解がポイント
自然素材の心地よさと、高性能住宅の安心感。この2つが揃った住まいは、家族の暮らしをもっと豊かにしてくれます。
岐阜の気候に合った自然素材の家づくりについて、もっと詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。
まずはお話を聞かせていただくところから始めます。



